伝染性単核球症になって1週間以上の高熱に悩まされて入院した話
風邪の症状から扁桃炎、リンパ節炎を併発し、耳鼻科で処方された薬を飲んでも悪化する一方だったので総合病院の救急外来を受診しました。
診断結果は「伝染性単核球症」という唾液感染で発症する病気で別名「キス病」
医師に「新しい彼氏できた?」と聞かれてすごく恥ずかしい思いをしました 笑
伝染性単核球症とは
Wikipediaによると、伝染性単核球症の概要は以下の通りです。
伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう、英: IM; Infectious mononucleosis)または伝染性単核症とは、主にEBウイルス(エプスタイン・バール・ウイルス・EBV)の初感染によって生じる急性感染症。
日本では2 - 3歳までの感染が70 %を占め、 20代では90 %以上がこのウイルスの抗体を持つ。アメリカでは幼児期の感染率は20 %で、多くは思春期・青年期で感染する。感染する時期(年齢)によって症状の現れ方が異なり、乳幼児期では不顕性(ふけんせい)感染(病原菌に感染しても症状が現れない)が多く、思春期以降では感染者の約半数に本症がみられる。また、青年期で感染すると発熱や腰痛様々な症状が1ヶ月ぐらい続くと言われている。まれに輸血などにより血液を介して感染する場合もある。
主治医の先生の話では、
- 日本での幼少期の感染率は約80%
- 潜伏期間は最大で3ヶ月に及ぶこともある
とのことでした。
EBウイルスによる伝染性単核球症には特効薬はなく、とにかく身体を休めるようにと言われました。
実際に発症した症状
私が発症した症状は、
- 扁桃炎
- 頸部リンパ節炎
- 発熱
- 肝機能の異常値
の4つでした。
扁桃炎は悪化してしまい、扁桃周囲膿瘍になり、喉の奥が膿んでしまいました。
リンパ節炎は、首の両側にしこりのようなものがいくつかでき、完治するまでには2ヶ月ほどかかるそうです。
発熱は約1週間続き、食欲不振になった日もありました。
肝機能は、血液検査の結果、上限値30ほどの値が800以上を示しており、これが身体の疲労感の原因となっていたそうです。
症状と経過
ここからは、どのような順番で症状が出たのかについてです。
扁桃炎
はじめに出たのは風邪の症状でした。
いつも通りの鼻づまりと喉の痛みだろうと思い市販薬を飲んで経過を見ましたが全く良くならず、耳の裏あたりが痛くなってきたため、中耳炎になったのだろうと思い、近所の耳鼻科を受診しました。
診断の結果、中耳炎ではなく扁桃炎であることがわかり、飲み薬を処方してもらいました。
「中耳炎と扁桃炎の違いぐらいわかるだろ」と思ったそこのあなた!
実は、中耳炎にも扁桃炎にもなったことがなかったので、耳の近くが痛かったから中耳炎だと思ってしまいました。
いつもの風邪とは違う症状だという時点で危機感を持つべきだったのかもしれませんが、
「医者が扁桃炎というなら間違いないだろう」と思ってしまい、薬を飲めば治るものだと信じて疑いませんでした。
しかし、薬を全て飲み終わっても全く症状が良くならないどころか、どんどん口が開かなくなっていきました。
流石におかしいと思い、もう一度耳鼻科を受診したところ、扁桃炎が進行し扁桃周囲膿瘍になっていると診断されました。
また、これ以上ひどくなるようなら入院が必要だとも言われました。
その日の夜、痛みがひどくなっていき痛み止めが全く効かない状態になったため、総合病院の救急外来を受診し、点滴をしてもらいました。
点滴のために4日ほど通院し、その後飲み薬で様子を見たところ症状の改善が見られました。
この時点では、風邪が悪化して扁桃炎になったとしか思っていなかった(医者もそう診断していた)ので、春休みということもあり、地元に帰省しました。
リンパ節のしこり・発熱・肝機能の異常値
地元に帰省して数日が過ぎた頃、左首の鎖骨の上あたりにしこりを見つけました。
痛みが全くなかったので2日ほど様子を見たところ、急に痛みが出るようになり、発熱も伴っていたので、地元の耳鼻科を受診しました。
扁桃炎になった経緯も話しましたが、それとはまた別だろうと診断され、薬を飲んで改善しなかったら総合病院に紹介状を書くと言われました。
しかし、顔や首回りのむくみがひどく、発熱もあったため、地元の総合病院の救急外来を受診しました。
発熱があったので、インフルエンザと溶連菌の検査をした結果陰性だったため、採血と造影CTを行いました。
耳鼻科の先生に扁桃炎になった経緯を話し、リンパ節の腫れを見たもらったところ入院したほうがいいとのことだったので、そのまま入院しました。
診断結果としては、頸部リンパ節炎で、血液検査の結果、肝機能の異常値が出ていると言われました。
肝機能に異常が見られたため、消化器科の先生の診断も受けました。
そこで「3ヶ月の間でキスや回し飲みなどしましたか?」と言われました。
思い当たる節があることを伝えると、「伝染性単核球症ではないか」と診断されました。
ここで初めて、正式な病名を知ることになりました。
消化器科の先生によると、発症している症状が全て伝染性単核球症の症状に当てはまっているとのことでした。
リンパ腫の疑い
しこりを触診しただけでは、リンパ腫であるかどうかの判断がつかないとのことだったので、エコー検査と細胞診を行いました。
エコー画像を見てみると、しこりが首の両側にたくさんあることがわかりました。
細胞診では、首に針を刺して細胞をとってもらったのですが、これがすごく痛いんです!
もう激痛でした 涙
リンパ腫の陽性反応はなかったのですが、陽性でないからといって、必ず陰性だとは言い切れないらしく、この時点で「伝染性単核球症」だろうとは診断されていましたが、まだそうとも言い切れない段階でした。
ステロイド注射ができない
伝染性単核球症には特効薬はなく、対処療法を行うらしいのですが、私の場合はステロイドを使ってリンパ節炎と発熱の症状を抑える治療をする予定でした。
しかし、ステロイドを使用してしまうとリンパ腫の細胞診をしたときに陽性反応が出にくくなってしまうという問題点があり、リンパ腫の疑いがあったため、なかなかステロイドの使用に進むことができませんでした。
その後、血液検査でEBウイルスに感染していることがわかり、扁桃炎の症状も出てきたことから、伝染性単核球症で間違いないだろうと診断され、ステロウド注射を行いました。
注射をすると発熱とリンパ節炎の症状が劇的に改善し、晴れて退院することができました。
入院中の過ごし方
肝機能に異常があったこともあり、身体が疲れやすかったので、入院中は毎日のように昼寝をしていました。
伝染性単核球症を治すには休養が1番だということもあり、極力動かないようにしていました。
それでもすることがなく暇だったので、読書をして過ごしました。
普段、本といえば参考書と漫画しか読まないのですが、文庫本や新書を読みました。
読んだ本は
の4冊です。
読んで見て、1番面白いと感じたのは「風が強く吹いてる」です。
箱根駅伝を題材にした物語なのですが、私はスポーツが大好きで箱根駅伝も毎年テレビで見ています。
この本を読んでスポ根物語が好きなのではないかという発見もありました 笑
まとめ
伝染性単核球症になり入院した話を書いてみました。
この経験を通して私が学んだことは、医者の診断を鵜呑みにしてはいけないということです。
自分の体調は自分にしかわからないので、少しでもおかしいと思ったら病院に行き、改善されないようなら自分の判断で再受診、もしくは別の病院を受診する選択をするべきだと痛感しました。
また、信頼できるかかりつけ医も見つけておく必要があると思いました。
私の経験が誰かの役に立つことがあれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。